夜回り先生

夜回り先生

これもベストセラーのようですね。育児書としてもすばらしい、という書評を読んだので図書館で借りてみました。しかし字数が非常に少なく、30分ほどで読み終わってしまいました。

これはねえ。。。コメントの難しい本ですね。確かに彼、水谷先生のしていること(夜に街を歩いてそこにいる子供たちに声をかける)は素晴らしいです。なかなかできないことだと思うし、この本で書かれている方法論は子育てにおいて非常に重要な示唆を含むと思います。子供たちが非行に走るのは子供たちのせいではない。大人たちのせい、彼彼女を認めてあげることのできない社会のせいである、というのはなるほどなあ、と思います。彼はどんな子をも叱ることができない、なんてこの人は強くて優しい人なのだろうと思いました。

しかし、引っかかるのは「何故彼はこういう活動をするようになったのか?」です。

彼は自分にもかなり大きな心の傷を抱えていて、それを癒すために夜の街に出て、やはり心の傷を抱えている子供たちに会わざるを得ないんだろうなあ、それが彼を動かしている大きな動機なんだろうなあと思いました。

ノウハウ本と割り切って読めば素晴らしいです。しかし私には彼の語る言葉が的を余りにも正確に冷酷に射抜いていて、読むのが辛い本でした。。