お年玉

ほうらね、2007(笑)


5歳の息子はジーちゃんバーちゃんおじさんおばさんに身分不相応なお年玉をもらい、この世の春を謳歌している。おもちゃ屋に行って自分の買いたい怪獣ボガールとウルトラマンメビウス、がなかったのでウルトラマンノアネオのソフビを子供のくせに大人買いしたりしている。まあ、一年に一回だからしょうがないか、と大目に見ているのだが、この日彼は衝撃の買い物をした。

家族で外出していて、暗くなってから自宅に帰る途中小腹がすいたのでコンビニに寄った。ご飯はあるからお茶漬けでも買おうかなあ、と店内を物色していると愚息がなぜか酒類が入っているショーケースに歩み寄り、ドアを開けてスーパードライを2本取り出し、レジに向かって歩き始めた。

「君それどうするの?」親は問う。

「お年玉。とーちゃんとかーちゃんに買ってあげるのっ!」彼の鼻息はなぜか荒かった。

そ、そうか。我々にくれるのかああああああっ!私の心からナイアガラの滝クラスの涙が流れた。

しかしとーちゃんかーちゃんスーパードライはあまり好きでないからね、と言ってラガーに替えてもらい、彼がお年玉から本当にお金を払った。

まだそのビールはうちの冷蔵庫に入っている。もったいなくて飲めない。